2020年9月27日(日)の日本経済新聞(文化面)に歌人の坂井修一氏が、明治43年の「大逆事件」は日本の歴史に残る冤罪事件でありるが、国民には極秘に進められた大審院の秘密裁判を、啄木は当時、東京朝日新聞社に勤めており、友人の平出修が、この事件の弁護人の1人であったことから、事件や裁判の裏側を覗き、垣間見たことを克明に記録していたのであるが、これは戦後になって初めて世間に知られることになる。
それらのことも踏まえてであろうが、坂井修一氏は短いエッセイの中で端的に啄木の「真相を見抜く」眼力を高く評価して、「うたごころ」とは何かを語っているので、ここに紹介します。