湘南啄木文庫ブログ

このブログは佐藤勝が個人的に収集した歌人・石川啄木に関する「よろず」情報を紹介いたします。また、私の雑多な日常的な話題や趣味の世界(落語や演劇鑑賞、読書体験)なども記してゆきますが、いずれの部門の同好の方々からのご協力なども頂くことが出来れば有難いです。なお、石川啄木に関する文献を主にした「湘南啄木文庫」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/shonan/takuboku/)の方も覗いて頂ければ嬉しいです。

★俳優・小野武彦とネット歌人・枡野浩一の可笑しな啄木歌の記憶についての覚書★

★★私の啄木余話(1)★★

この話は今から30年ほど前になる古い昔の話しが始まりです。
俳優の小野寺武彦氏がテレビ朝日の人気番組「徹子の部屋」で
″@石川啄木の短歌
やや長きキスを交して別れ来し/深夜の街の/遠き火事かな
あの歌は自分の祖父である小野愁蛾が東京朝日新聞の歌壇に読者として投稿した歌を当時の選者であった啄木が、後に自分の歌として歌集に載せた″
という主旨の話しをされたことがあり、この番組を見ていた啄木研究者のM氏がテレビ朝日に「該当の歌の初出は、朝日歌壇が始まる前に「東京朝日新聞」(明治43年月23日号)に載っていますので、小野愁蛾が朝日歌壇に投稿したものを、啄木がさも自分の歌のように歌集に載せた、とう小野の発言は明らかに事実誤認だ、ということを小野の所属事務所とテレビ局に抗議した」と云うことで小野愁蛾が投稿をした時期と啄木が作歌した時期が異なるので小野武彦氏の発言は明らかに間違いであり、小野愁蛾が朝日歌壇に投稿したものを、啄木がさも自分の歌のように歌集に載せた、とう小野の発言は明らかに事実誤認だ、ということを小野の所属事務所とテレビ局に抗議したが、これについて同番組の中での訂正はなかったが小野氏の所属事務所よりテレビ朝日に「小野武彦氏は自分の発言は確証の無いものであり視聴者が不快な思いをされたことをお詫びします」という言葉を寄せたとテレビ朝日からM氏宛に返信があったことを私はM氏から伺い、M氏の啄木熱に感服したものであった。(上記の「」内の部分はM氏のメールよりの引用)
なお、この話しには更にオマケがあって小野氏のテレビ発言から10年近く経ってから、ネット歌人として知られた枡野浩一氏が函館市で啄木についての講演をされた時、(小野氏の発言を引いて)「啄木は朝日新聞の選者をしてた時に読者が投稿した歌を自分の作品として歌集に収めている」と「徹子の部屋」で聞いたことを話したそうで、その講演を聞いたK氏から私に、この話しは本当ですかと電話があった。私はM氏から直に聞く方が良いと伝えた。
その数年後に枡野氏がBSテレビ朝日で啄木特集を放送した番組にゲスト出演したが、同じ番踏みにゲスト出演したI氏はM氏と同じ啄木を研究する会に所属する学者なので司会者の別所哲也が○○会の会長と紹介した途端に枡野氏が「うわー○○会ですかぁ〜怖い」と笑った。
これは函館での講演で自分が話したことは間違いであることをM氏が枡野氏に直接手紙で抗議していたからのリアクションであることは、この番組を見てた私にはすぐにわかったが、I氏は枡野氏のリアクションには応じずに研究者として見た啄木の姿を大変わかりやすく話された。
なお、私はこの番組を見ていて枡野氏の軽々とした啄木談義に辟易したことを今も記憶している。
ついでに枡野氏の啄木に関する本はネットに発表して少し話題になったことで朝日出版から発行された『石川くん』という漫画入りの啄木短歌の一部分を現代語に訳したものだが、この本の表紙に使った啄木の顔写真に黒マジックでイタズラ書きをして刊行されたので、 私は不快な気分になり、其ことを出版社に電話で伝えたことがある。
その後に文庫本として再販された時は初版の表紙にイタズラ書きをしてたことで読者の方々に不快な思いをさせたことを詫びるという文言が載ったことで私の他にも多数の苦言があったものと思った。
もちろん表紙は変えられていたが、枡野氏の現代語訳本は私には不要だと今も思っている。

★【お詫びと訂正】

昨日、私が投稿した上記の稿をご覧になった文中に登場するM氏より、北村総一朗氏と其の祖父の氏名は間違いであり、ほかにも細かな記憶違いのあることをご指摘頂きました。これに感謝しつつ、お名前を誤記した北村総一朗氏と関係者に深くお詫びいたしまして、上記のように訂正させていただきました。ご寛恕ください。(2024年2月29日・佐藤勝)

グーグル検索からの小野武彦氏の画像

画像はグーグル検索の桝野氏の著書



啄木図書の新刊紹介! 内藤一成著『弥彦と啄木』(芙蓉書房出版)

本日、新刊の啄木関係図書案内チラシを送っていただきましたので紹介します!

啄木との接点は全く無い人物ですが同時に同じ場所に住んでをり

方や富豪のお坊っちゃま、方や妻子を函館の友人に託して小説家を目指し

上京した貧しき啄木青年。

この2人を比較して当時の日本経済を俯瞰するようなのですが小生は未読であるため

コメント無しの紹介です。興味のある方は下の写真から出版社へ問い合わせてください

弥彦と啄木 (芙蓉書房出版)

「弥彦と啄木」のチラシ

 

被災地と啄木短歌をつなぐエッセイを尾畑文正氏が東京新聞に掲載!

能登半島地震の人々は今も寒さの中で苦闘されている。

そんな人々に啄木短歌を添えて励ます心温まるエッセイが2024年2月18日の東京新聞に載ったのでご紹介させていただきます。

尾畑文正氏のエッセイが載った東京新聞

 

啄木の歌を伝える歌壇の重鎮(三枝昂之氏など)

短歌綜合誌「短歌往来」2024年1月号は「晴れの歌」特集の最初の頁に三枝昂之氏の歌「富士を愛でる歌」が載っており、添え文で啄木の「何となく・・・」の歌を引用し「晴れの歌」の謂れを綴っておられたので、その一部分を写真版で紹介させて頂きますが近くの図書館(地域によって公民館でも可能)などを利用して実際の雑誌を手にしてご覧になってみてください。
1冊の雑誌の中には啄木の話題のほかにもたくさんの感動的な物語の歌が詰まっております。
例えば同じ1月号「歌壇」には松村正直氏が「新春企画・短歌の抽斗」に歌と短文を載せている。
其れを読んでいたら「啄木ごっこ」の原点に出会えたようで感動したので其の一部分も紹介します。
また、「短歌研究」1月号には啄木の後輩となる女子高生だった頃に「啄木短歌甲子園」で活躍して歌壇デビューし、現在も盛岡市住みながら歌を詠み続けている若い工藤玲音さんの歌が堂々と一流歌人?たちの作品と並んでいることも私には嬉しいことだった!

啄木の歌を引用して「晴れの歌」について書かれた小文(「短歌往来」2024年1月号)

「晴れの歌」掲載誌

歌誌「短歌」に「啄木ごっこ」を連載中の歌人・松村正直氏の歌とエッセイ

松村正直氏の歌とエッセイを掲載した「歌壇」2024年1月号

「短歌往来」2024年1月号に載った工藤玲音さんの作品

 

「啄木と賢治」を石川啄木記念館長が語る!

朝日新聞(岩手版)2024年2月3日号に石川啄木記念館長の森義真氏が語る「啄木と賢治」の少し不思議な関係?の話題がインタビュー形式で載りましたので下記に写真版で紹介いたします。

朝日新聞(岩手版)2024年2月3日号の記事

 

世界で活躍する作家の村上春樹氏がFMTOKYOで啄木を語りました!

去る2023年12月31日のFMTOKYO(ラジオ/19:00~19:55)の番組の中で啄木の歌について語られました。そのことが先日のネットニュースに掲載されてましたので、一部をコピーして写真版で紹介してました!

詳しい記事内容は下記のアドレスからご覧ください。

マイナビニュース」

https://news.mynavi.jp/article/20240107-2858705/

村上春樹氏が語ったラジオ内容を伝えた記事の一部分

 

石川啄木記念館長(森義真氏)講演会のお知らせ!

2月20日の啄木の誕生日を記念して「啄木が魅せられた美術」と題して同記念館館長の講演会が開催されます。

興味のある方はチラシを拡大して下記の方の案内にしたがってお申込みください。

石川啄木記念館長講演会のチラシ