湘南啄木文庫ブログ

このブログは佐藤勝が個人的に収集した歌人・石川啄木に関する「よろず」情報を紹介いたします。また、私の雑多な日常的な話題や趣味の世界(落語や演劇鑑賞、読書体験)なども記してゆきますが、いずれの部門の同好の方々からのご協力なども頂くことが出来れば有難いです。なお、石川啄木に関する文献を主にした「湘南啄木文庫」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/shonan/takuboku/)の方も覗いて頂ければ嬉しいです。

2冊の新刊「啄木図書」の紹介

最近入手した啄木文献の中に2冊の啄木研究書がある。

1.池田功著『世界は啄木短歌をどう受容したか』(桜出版:四六判/380頁/1800円+税)

※国際啄木学会の現会長である池田功氏の編著になるが、池田氏のほかに14人の国際啄木学会会員が調査した「世界で読まれている啄木短歌」を主軸テーマとした論考は他に類をみない試みであり、啄木短歌が今後も国際的に受容されてゆくことを示唆する貴重な1冊である。

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池田功編著『世界は啄木短歌をどう受容したか』の帯文

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2.新木安利著『石川啄木の過程』(海鳥社:四六判/380頁/2000円+税)

※本書は主に啄木が明治の文人として唯一人、貴重な記録を書き残した「大逆事件」について述べているが、今日では冤罪であることも明らかな事件で、今も「大逆事件」として日本の恥の裁判記録として残っている事件であり、それを明白にするためにも啄木が書き残した(正確には「書き写した」である)啄木の記録をたどり、事件と当時の政府の陰謀に迫りながら、啄木の生涯をたどり、啄木を「真の詩人」と称した啄木讃歌の1冊の内容は重い。satuno

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新木安利著『石川啄木の過程』の帯文