”啄木の時代に「釧路の海に千鳥は鳴いたか?」
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季刊誌「釧路春秋」80号が届いた。その中に啄木研究家の北畠立朴氏が「明治時代の知人岬海岸に千鳥はいたか」という論評を寄せている。
これは啄木の処女歌集『一握の砂』の中にある下に記した1首の歌をめぐる物語です。
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しらしらと氷かがやき
千鳥なく
釧路の海の冬の月かな
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この問題は、戦後まもなくから論じられているのだが、同じように啄木の歌で1番、人口に膾炙する歌でもある「東海の小島の磯の・・・」歌に出て来る「蟹」についても、その種類に及ぶ研究までされて論じられてたり、さらに「東海」とは何所かという場所の問題になると、大変なひろがりをもって喧々諤々の論じられようである。
さて、北畠立朴が今回テーマとした、千鳥は啄木の時代に釧路の海に居たのだろうか?という論考にしばし、耳を傾けて、否、目を向けて読んでみてください。