草莽の啄木研究者:北畠立朴氏の悩み!
北畠立朴は釧路在住の啄木研究者として啄木関係者には広く知られる人であるが、その研究姿勢も含めて私がもっとも敬愛する啄木研究者の一人である。
ご交誼を頂いて40年以上になるが、その成果は拙著『石川啄木文献書誌集大成』(武蔵野書房:1999年12月発行)と『続・石川啄木文献書誌集大成』(桜出版:2018年12月発行)の2冊の索引を見れば納得して頂けると思うが、この2冊に紹介した北畠氏の啄木に関する文献の数(正編84点/続編212点)からも、また、その文献ごとに紹介した表題からも想像できるように、北海道釧路市における啄木に関する研究で北畠氏の右に出る人は無い。
しかも、拙著の刊行は2018年秋までの刊行であるが、北畠氏はその後も書き続け、そして、啄木を語り続けておられる。その北畠氏から先日届いた釧路市内で発行されているミニコミ紙「しつげん」第782号に載った「啄木エッセイ(第291回)どうする手紙の処分」を拝読して、同じような悩みを抱えていた小生には北畠氏の憂慮が自分のこととして胸に染み入るエッセイであったので、ここに全文を紹介させて頂きました。
※北畠氏が「しつげん」に連載した初期のもの(拙著では正編にて紹介した)は、〇号~〇号に掲載として数えてあるために、正編での執筆数が少ない。
盛岡てがみ館で企画展「学者たちの手紙」 植物学者・牧野富太郎の手紙も
学者の手紙などを展示する企画展「学者たちの手紙」が現在、盛岡てがみ館(盛岡市中ノ橋通1)で開かれている。
企画のきっかけとなったのは、植物学者・牧野富太郎の手紙が同館に収蔵されていることだったという。牧野富太郎がNHK朝の連続テレビ小説「らんまん」のモデルになっていることから、「この機会に収蔵資料を紹介したい」という思いで企画。担当学芸員の山崎円さんは「ここに収蔵されていることにとても驚いたし、たくさんの人に見てもらいたいと考えた」と話す。今回の展示では、植物学者の牧野にちなみ、7人の学者を手紙や書籍、写真などを通じて紹介する。(略)
開館時間は9時~18時(最終入場は17時30分)。入館料は一般=200円、高校生=100円、中学生以下と盛岡市に住所を有する65歳以上、障がい者手帳を持つ人と付き添い介護者は無料。第2火曜休館。10月9日まで。
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上記の記事は盛岡経済新聞の記事です。略した部分は下記のアドレスよりご覧になれます。なお、写真はスクリーンショットの記事全文です。
https://morioka.keizai.biz/headline/3835/
石川啄木と花(其の9)「黄なる草花」連載第10回
本稿は近藤典彦先生が華道「真生流」の機関誌「真生」第295号/季刊発行誌/非売品(2014年/平成26年10月10日発行)から第313号(2020年/令和2年10月20日発行)に17回にわたり連載した石川啄木の「花」に関する話題を中心として啄木の歌の解釈と、その人生を語った珠玉のエッセイ集です。
今回は「石川啄木と花」其の第9回「黄なる草花」(連載NO.10)を掲載いたしました。
※詳しいことは第1回掲載の「石川啄木と花・プロローグ」初回の項をご覧ください。
★なお、余談ながら執筆者の近藤先生と話した時に伺ったのですが、本稿が雑誌に掲載された後で近藤先生のもとに一通の手紙が届いて「黄なる花」の名前は云々ですから次回に訂正してくださいということが綴られていたとのことでした。
歌の鑑賞を知らない人なのだと思うが「訂正してください」は行き過ぎた言葉ですし、愚問です。
「この歌の命である主題は「今も名知らず」なのです」と近藤先生が文章の中に明記しております。