湘南啄木文庫ブログ

このブログは佐藤勝が個人的に収集した歌人・石川啄木に関する「よろず」情報を紹介いたします。また、私の雑多な日常的な話題や趣味の世界(落語や演劇鑑賞、読書体験)なども記してゆきますが、いずれの部門の同好の方々からのご協力なども頂くことが出来れば有難いです。なお、石川啄木に関する文献を主にした「湘南啄木文庫」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/shonan/takuboku/)の方も覗いて頂ければ嬉しいです。

啄木愛好者の誰もが待ち望んでいた本がついに刊行!

大室精一編著『啄木と節子 まるわかり年譜』(大型本・A5判・360頁・桜出版 2022年12月1日発行・2000円+税)
本書の帯文には
「毎日が啄木記念日」というキャッチコピーが超大文字で書かれている!
先ず、この発想の凄いことがこれで解るように啄木の日記や書簡、そして節子の手紙などを駆使して1日分を3行の記述を基本として365日の項目の中に2人の身辺に起きた事柄が簡潔明瞭に記載されている!

これは前代未聞の調査であり、一覧表のように啄木と節子の出来事を記してあるから凄い!

又、その年の干支や曜日まで解る仕組みになっており、愛好者が喜ばない筈は無いが、本当に喜ぶのは愛好者ではなくて研究者であろうと私は思う。
なぜなら第三章の「啄木ワンポイント年譜」には
★啄木の旅の一覧表
★啄木と橘智恵子の往復書簡の一覧表
★石川家と堀合家の関係者の生没年月日一覧表
★啄木映画・舞台・ドラマなどの一覧表
★宮崎郁雨の年譜一覧表
★全国啄木碑の一覧表

この本が手元に置いてたなら誰でも啄木研究者になれる書だという一覧表が付いている。これは編者の大室氏に協力した啄木愛好家や研究者が各自の専門分野の研究の成果を一覧表としてまとめたもので、これは著者の熱意によって集まった人々の渾身の「一覧表」であり、大室氏のプロデュースの手腕が此処にも生かされている。

よって前述のように本書は今後の啄木研究者に、そして愛好者にも「座右の書」となること間違いる無しの書になるものと思う。

※   本書はAmazonなどネットでの購入も可能だが桜出版に直接申し込むこともできる。

大室精一編著『啄木と節子まるわかり年譜』(桜出版:2022年12月発行)

『啄木と節子のまるわかり年譜』(中扉)

『啄木と節子 まるわかり年譜』の奥付