湘南啄木文庫ブログ

このブログは佐藤勝が個人的に収集した歌人・石川啄木に関する「よろず」情報を紹介いたします。また、私の雑多な日常的な話題や趣味の世界(落語や演劇鑑賞、読書体験)なども記してゆきますが、いずれの部門の同好の方々からのご協力なども頂くことが出来れば有難いです。なお、石川啄木に関する文献を主にした「湘南啄木文庫」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/shonan/takuboku/)の方も覗いて頂ければ嬉しいです。

10年前に流失したか?と思った啄木碑の所在が確認されました!

岩手県宮古市宮古漁業協同組合の前庭に建っていた「啄木碑」には啄木の日記に記されていることから、その寄港の様子は知られている。

 この碑は、啄木が北海道から船で上京する時に数時間ではあるが立ち寄ったことを記念として建立されたものであるが、昨年の暮れ近くに私の友人である平山陽氏が、仕事の途次に立ち寄ったら土台だけ残っているが、肝心の文学碑は無い、とその写真を添えて「佐藤さんは所在地など解りませんか」と連絡があり、私がメールにて石川啄木記念館に問い合わせを薦めたところ、そのような話し(東日本大震災で流失した)は聞いて無いので調べてみます、ということです、と平山氏から連絡があった。そして、数カ月経った先日、ネットで見出しだけ読める記事「宮古寄港の石碑、啄木ゆかりの地に移設 漁協敷地から七滝公園に」が毎日新聞(岩手版)の記事として載ったのである。

 間もなくして石川啄木記念館の関係者から記事の切り抜きコピーを送って頂きましたが、記事になるまでの詳細も知ることが出来て私も平山氏も安堵した次第です。

 仕事の途次でわずかな時間でも啄木ゆかりの地であり「文学碑」も建立されていることを知っていた平山氏の「啄木愛」が建立当時よりも、さらに啄木とのゆかりの深い地に移動されていたことを、この記事によって広く世間に広しめることが出来たことに、私は平山氏の「啄木愛」が実ったものとして喜んでいる。

 岩手には先の震災で流失して、今もその姿が解らないという碑もあるが、今回は移転であったために、より良い場所に移ることができて、ひとりの啄木愛好者としても嬉しい限りであり、平山氏と一緒にこれを喜んだ次第なのでここに紹介させて頂きました!

※本稿の表題の一部と本文の一部に私の記憶違いがあったことをMさんから頂いたメールで気づきましたので、その部分を啄木忌の本日、訂正できたことはとても良かったです。なお、私の記憶違いがあった箇所をご覧になりたい方は、編集履歴をクリックしてお読みください。(表題と本文の数行を補訂いたしました。(佐藤・啄木忌に)

f:id:s-takuboku:20210411165320j:plain

所在地が確認されてことを告げたネット記事(全文は有料なので下の写真をご覧ください)

f:id:s-takuboku:20210411165633j:plain

毎日新聞2021年4月6日(岩手版の記事)

f:id:s-takuboku:20210411171243j:plain

平山氏が撮影した今の宮古漁業協同組合会館前庭に残る建立当時の啄木碑の案内板

f:id:s-takuboku:20210411171625j:plain

平山氏が撮影されて啄木碑のあったことがわずかに残る「文学碑」の添え碑は草に埋もれて啄木の文字も読み取れない!

f:id:s-takuboku:20210411171846j:plain

平山氏が「啄木碑」を訪ねた宮古漁業協同組合会館。移転先の所在地などの案内も無い。