湘南啄木文庫ブログ

このブログは佐藤勝が個人的に収集した歌人・石川啄木に関する「よろず」情報を紹介いたします。また、私の雑多な日常的な話題や趣味の世界(落語や演劇鑑賞、読書体験)なども記してゆきますが、いずれの部門の同好の方々からのご協力なども頂くことが出来れば有難いです。なお、石川啄木に関する文献を主にした「湘南啄木文庫」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/shonan/takuboku/)の方も覗いて頂ければ嬉しいです。

啄木に関する2冊の新刊書・秀逸なエッセー集を紹介!

啄木に関する新刊図書2冊を紹介!

(1)

三枝昻之著『夏は来ぬ~詩歌を楽しむ~実朝・芭蕉から朔太郎・ミオロメンまで』(青磁社/2023年12月25日/1800円+税)

 本書の副題にあるように「実朝からミオロメンまで」の詩歌を2頁から3頁で読めるというコンパクトな作品と人物が紹介されているが、只の紹介でない。著者は現代歌壇を席巻する人なのに、その魅力の源が解るような気がしてくるので思わず紹介したくなった1冊。

本書には134篇収録されている。もちろん、ここで紹介するからには我が石川啄木についての文章(2篇)も収められている。書の内容については以前に発行された単行本の「あとがき」とは別に文庫のために書かれた文庫版のための「あとがき」の全文を載せて置く。

(2)

福地順一著『梁塵記』(鳥影社/四六判/2023年2月19日発行/225頁/1650円+税)

本書は旧著『風塵記』に続くエッセー第二弾で啄木に関する長文4篇を収録。著者は長年、北海道における啄木について研究されてきた人で北海道の啄木を語るには福地氏の研究を知らずに語れる人は無い。もし、福地氏の啄木研究を無視して啄木を語ったり、書いたりしたならその書は本物では無い。

それを知るには先年発行された『石川啄木と北海道』(鳥影社/A5判/622頁/5280円)本書は1年後に補遺編も発行されている)をご鸞になって頂きたい。

さて、本書は啄木に関する文献(啄木小論・四題)のほかに高校教師として長年教育者として生きてきた著者の目に触れた北海道の自然や風土に関する心温まる文章が満載である。

三枝昻之著『夏は来ぬ』表紙

福地順一著『梁塵記』表紙

三枝昻之著『夏は来ぬ』文庫本の「あとがき」

福地順一著『梁塵記』目次

三枝昻之著『夏は来ぬ』目次(1)

三枝昻之著『夏は来ぬ』目次(2)

三枝昻之著『夏は来ぬ』奥付