湘南啄木文庫ブログ

このブログは佐藤勝が個人的に収集した歌人・石川啄木に関する「よろず」情報を紹介いたします。また、私の雑多な日常的な話題や趣味の世界(落語や演劇鑑賞、読書体験)なども記してゆきますが、いずれの部門の同好の方々からのご協力なども頂くことが出来れば有難いです。なお、石川啄木に関する文献を主にした「湘南啄木文庫」のホームページ(http://www.ne.jp/asahi/shonan/takuboku/)の方も覗いて頂ければ嬉しいです。

【啄木図書:新刊紹介】山下多恵子著『なつかしき時は君を思へり 石川啄木と五人の女性』(未知谷)

山下多恵子氏は先に『忘れな草 啄木の女性たち』(未知谷:2006年)を書いて、啄木研究家としての揺るぎない山下氏の名を内外に広く知らしめた。

続けて『啄木と郁雨』や近代の苦悩した女性像を浮き彫りにした渾身の名著となった評伝『裸足の女 吉野せい』やハンセン病歌人、明石海人の評伝『海の蠍』など多くのすぐれた著書をおくり続けている。

今回の書には啄木と関わった5人の女性が、如何に明治という時代を生きたかを軸にして啄木の真実の苦悩や、その人間性を浮き彫りにしている感動の1冊であり、今後の啄木研究には欠くことのできない1書になったと思う。

ここでは、目次のみの紹介として置くが、ぜひ、お求めになって、5人の女性の優しさと、強さと、そして啄木の凄まじいほど真摯に人生と向き合った姿を読み取って頂きたいと思う。

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本書カバー

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本書の目次

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本書の奥付